学会長挨拶
学会長 高梨 伸之
岩手医科大学衛生学公衆衛生学講座
このたび、第37回東北作業療法学会を、2027年7月3日(土)・4日(日)の2日間、岩手県盛岡市のキオクシア アイーナを会場に開催いたします。第1回東北作業療法学会が岩手県で開催されて以来、東北6県を巡り、つないできた本学会は、今回、新たな7巡目の歩みを始めます。
本学会のテーマは、「パブリックヘルスと作業療法 ―まざりあう暮らし、つながる地域―」です。パブリックヘルスは「地域のみんなの健康を支えること」、作業療法は「一人ひとりの暮らしを支えること」。この二つがまざりあうことで、地域の人々の健康づくりや、その人らしくいきいきとした暮らしにつながっていくのではないでしょうか。そしてまた、ここ岩手から、新たな人と人とのつながりが生まれていくことを期待しています。
特別講演には、岩手県盛岡市に本社を置く株式会社ヘラルボニーをお迎えします。「異彩を、放て。」をミッションに、主に知的障がいのある作家のアートを起点として、福祉の枠を越えた新たな文化の創造に取り組む企業です。一人ひとりの個性や可能性を尊重し、障がいに対する先入観や社会のあり方そのものを変えていこうとするその姿勢は、誰もがその人らしく暮らせる地域を考える今回の学会テーマ、そして作業療法にも深く通じるものがあります。
特別企画として、災害支援シンポジウム「能登半島地震と東日本大震災のこれまでと未来、そして災害支援の今」を企画しています。近年、地震や豪雨などの自然災害が国内各地で頻発する中、災害時に作業療法士が果たす役割はますます重要になっています。東日本大震災を経験した岩手の地で、能登半島地震における支援の実際と東日本大震災からの歩みを振り返り、被災地の暮らしと地域を支えるために私たちができること、そして、これからの災害支援のあり方を皆様とともに考える機会にしたいと思います。
このほかにも、本学会が「みんながつながれる場」となることを目指し、さまざまな企画を準備しています。職種や地域、立場を越えて、多くの皆様が出会い、語り合い、まざりあい、新たなつながりを育む2日間となることを願っています。
東北の皆さん、ぜひ盛岡に、おでんせ。